キャンプイン直前にトレードが成立し、ツインズ入りした前田健太投手が、新天地でのスタートを切りました。

2月4日にトレード合意の一報が流れた一方、その後、各球団間の交渉が停滞し、正式に発表されたのは10日でした。その時点で、前田は古巣ドジャースのキャンプ地アリゾナへ荷物の大半を送付済みだったこともあり、滞在先や輸送手配などに追われ、まさにドタバタの数日間だったようです。

結局、ツインズのキャンプ地、フロリダ州フォートマイヤーズに合流したのは、バッテリーキャンプ2日目の13日でした。それでも、グラウンドで汗を流した前田は、吹っ切れたようなすがすがしい笑顔を見せていました。

「報道ではいろいろと先に出てしまったんですが、僕自身は全部分かっていたこと。(正式に)決まっていないとか、皆さん(メディア)よりは先にいろいろ知っていたので、報道に出たことで僕が戸惑ったことはないですけど、こうやってしっかり決まって、この場に来られたということで、僕自身、スッキリした気持ちです」

ただ、少しばかり心残りもあったようです。というのも、もし前田がドジャースに残留した場合、13日にはレッズに加入した同学年の秋山翔吾外野手と食事する予定があったからです。2人はNPBで入団年もリーグも違いますが、12年オフには東日本大震災の復興支援の一環として88年生まれの選手による野球教室に一緒に参加するなど、その後も親交を深めてきました。

その秋山にとっても、前田は特別な同学年の1人で、ヤンキース田中とともに2人の姿を見てメジャーへの思いを強くしたことを、レッズの入団会見で明かしました。

「同学年でずっと活躍している2人は、日本にいる時も刺激になって、こういう舞台で戦いたいという思いがブレずにやれたという部分は、ここ数年ありました」

ドジャースとレッズのキャンプ地は約17キロ、車で約25分の距離にあり、キャンプ中であれば、互いに気軽に声を掛けられるところでした。食事だけでなく、ひょっとすると、オープン戦での直接対決も実現していたかもしれません。

ところが、前田の移籍で2人の再会は延期となりました。今季中は、ツインズとレッズの交流戦も組まれていません。となると、残された機会は、2人がそろってオールスターに選出されるか、ワールドシリーズで対決するしかありません。

2人が好成績を残して、両軍が頂上決戦へ…前田と秋山の再会シーンがグラウンド上で見られるように、2人の活躍を期待したいものです。